2005/11/16 20:29

安全性向上計画の実行が不十分:JR西日本に国土交通省が勧告 

 国土交通省は、15日、JR西日本に対して、鉄道局長名で文書による勧告「安全性向上計画」の着実な実施について(勧告)を行った。これは、福知山線事故の後、去る5月31日に同社がとりまとめた安全性向上計画の実行が不十分であるとし、より一層の対応を求める姿勢を示したものとなる。国土交通省は、勧告に先立ち、7月から10月にかけてJR西日本の大阪、神戸、京都の3支社と本社に対する保安監査を行ってきた。
 今回の勧告では、次の7つの項目を指摘している。
1. 風土・価値観の変革に向けた取り組み
2. 「事故の芽」等の報告に対する対応法
3. 教育・指導のあり方
4. 管理部門の業務の進め方
5. 情報伝達・共有のあり方
6. 事故再発防止に向けた取り組み
7. 運行面・設備面の対応
 JR西日本の垣内剛社長は、本日の11月社長定例会見において、「この「勧告」を厳粛に受け止め、安全性向上計画を進めるにあたり、本内容を十分踏まえることはもとより、責任者と行程を明確化したアクションプランを作成するなど、さらに着実に実施していきたいと考えております。」と決意を表明した。

参考:国土交通省「安全性向上計画」の着実な実施について(勧告)(PDFファイル版)(2005.11.15)
   JR西日本安全性向上計画(PDFファイル版)(2005.5.31)

(卓)

Posted by レイルウェイ・ライター友の会 情報ステーション at 2005年11月16日 20:29